【報告】2022年5月20日 建設アスベスト訴訟最高裁判決から1年 建材メーカーの謝罪と訴訟の和解、基金参加による全面解決を求める5・20日比谷野音大集会

労働対策担当書記 工藤

5月20日金曜日の真昼、日比谷野外音楽堂に1,500人の怒りが集結しました。

腹が減っては戦えぬので、会場で魚肉ソーセージを購入したら、組合員さんお手製の絶品鮭おにぎりと卵焼きを頂きました。

せわしなく立ち働く他支部の書記から「さっきからずっと食ってません?」と言われました。

13時、アスベスト大集会開幕(※アスベスト訴訟・給付金等はこちらのページをご覧ください)。

主催者(建設アスベスト訴訟全国連絡会・首都圏建設アスベスト訴訟統一本部)挨拶に続き、各政党代表の挨拶。

以下印象に残った発言の殴り書きメモ

自由民主党

・心から応援させて頂く

公明党

・判決後すぐに自民党とプロジェクトを立ち上げた

・訴訟をしていない人にも恩恵を受けてもらえるよう、一日も早く和解金・給付金を届けられるようにしたい

立憲民主党

・いつもこの集会場所の予約を担当している

・亡くなられた方に申し訳ない

・建材メーカーが保障に参加していない

・憲法は一人一人の命を保障しているが現実はそうなっていない

国民民主党

・制度はまだ不十分、改めるのは皆さんの思い

日本共産党

・14年間の長い闘い、立場を超えて団結してきた建設労働者が国を動かした

れいわ新選組

・大企業と政権が結託して加害、今も続いている

・歴代政権の責任者が集会に来て応援していると発言、応分の成果を

弁護士

・加害と被害の関係を徹底的に明らかにする

・主戦場は法廷の外

・たこつぼで戦うのではなく、大衆的裁判闘争を

・リコール問題が起きたら回収して謝罪するのが常識。アスベスト建材メーカーの異常さを知らせる

・原告の「二度と他の人にこの苦しみを繰り返さないでほしい」という思い

・我が事として原告の支援を

 

続いて全国の原告団が決意表明として舞台で発言します。

ほとんどが遺族原告の方です。

夫も息子もアスベストで亡くした小さなおばあちゃん。

「夫たちと一緒に仕事をしていたので、私にもアスベスト肺の影が見つかりました。彼らの最後の辛さを知っているから、私は発症前に死んでしまいたいです」

小さな彼女が、国と建材メーカーという大企業を相手に闘わなければいけない世の中ってなんなんだろう。

渋谷支部の仲間は、発言を聞いている間ずっと泣いていました。

 

新しいアスベスト署名を広げるための行動提起後、シュプレヒコールと団結ガンバロー。

後半戦は、参加者が二手に分かれて経済産業省前と建材メーカーニチアス本社前での抗議行動。

東京土建23区はニチアス本社前担当です。

電車で20分のところ、なんとなく足立支部さんの旗について行ったらまさかの徒歩40分コースでした。

抗議と、要請行動。

賠償を先延ばしにしているニチアス役員は一切姿を見せません。

こちらも命のかかった闘いだから、怒号に近い言葉が受付のガードマンさんに浴びせられる。

抗議後、どこかの支部の組合員さんが「ガードマン泣いてたよ。目の前であんなに怒鳴られたら恐いよ。本人は何にも悪くないのに、可哀想だね」と言っていました。

同じ労働者が、いつも分断され、矢面に立たされ、傷ついている。

 

国・企業と闘うなんて、フィクションみたいな事が現実に身近にあって、無理だと思われても諦めず続けて、14年かけて国を動かしました。

仲間との団結と連帯の力を体現した闘争です。

第2ラウンドが始まりました。

厚生労働省との闘いが終わり、次の相手は建材メーカーと、経済産業省・国土交通省です。

私達はこの闘いを通して、必ず勝てる事を知っています。

頑張りましょう、仲間とともに。

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